⑧シーリング作業
ここまで外壁には大きく分けて3種類あると説明させて頂いた中で、その3種類の外壁端部を防水する役割を担っているのがシーリングです。
各外壁ごとに使用されているシーリング量で比較すると、窯業系サイディングの使用量が最も多く、防水性の重要度から言っても、窯業系サイディングのシーリングが最重要項目になります。
シーリングは柔軟性が高く、建材が熱収縮や地震等で動きがあってもそれに追従するので、断裂が発生しづらくなるのが特徴です。
しかし、いくら柔軟性があり断裂しづらいシーリングであっても、施工から10年以上経過すると柔軟性は低くなり、ひび割れや断裂が発生しやすくなってしまいます。
通常の経年劣化は、時間の経過と共に発生してしまうものなので致し方ありませんが、施工不良やシーリング知識不足・技術不足が原因で施工後早期に断裂するのは避けなければいけません。
そのシーリングの耐久性を左右するのは【厚みと幅】で、早期断裂の発生原因のほとんどは、シーリング厚が薄い、幅が狭いことが原因です。
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↑撤去してみるとシーリング厚みの差が極端になっていて、薄いところが裂けています
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シーリング劣化程度によりますが、本来は10年以上経過しているシーリングは撤去し、シーリングが最も機能を発揮する15mm程度の厚みと幅を維持できるよう、バッカー材で目地深さを調整した後、新しくシーリングを施工するのが最も信頼できる工法になります。
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↑既存のバッカー材が目地深さに適合しない厚さの物は撤去して、薄いバッカー材に交換します
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シーリング打替え作業は高い労力が必要ですが、新設したシーリングはそのコストに見合う性能の高さを発揮します。
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既存シーリングの劣化がそれほど進んでいない場合は、増し打ちシーリング工法という施工方法もありますが、見積りによっては【シーリング一式】等という表記しかなく、撤去して打ち替えるのか?撤去せずに既存シーリングの上に増し打ちなのか?わからない場合があるので注意が必要です。
また増し打ち工法は、シーリングの断裂防止効果が発揮できる厚みを確保できるかどうかの見極めが難しく、厚みが1~2mm位しか確保できない増し打ち工法では施工した意味が無くなるような事態に陥りかねません。
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グリーンペイントでは、建物を守るシーリングの厚みと幅にこだわり、耐久性を高めたシーリング施工を行っています。
シーリング均し作業で、えぐり取らずにフラットに仕上げるのには、とても高い技術を必要とします。