中・上塗り

⑥中・上塗り(合計2回塗ります)

 

 塗料には相性があるので、水系下塗りには水系の中・上塗り、弱溶剤系下塗りには弱溶剤系の中・上塗り塗料を選択します。一般的には中塗り、上塗り共に同じ色の塗料を塗ることが多いですが、グリーンペイントでは敢えて中塗りと上塗りを違う色で塗装する【中・上塗り別色塗装】を行っています。

 

中塗りと上塗りを違う色で塗る

 理由その1 【上塗りの塗り残しを防ぐ・出さない】です。

一般的に行われている中塗り・上塗りの同色塗装を行う場合、中塗りまでは問題ありませんが、上塗り作業で確実に塗装できているか?という確認が曖昧になります。
ほとんどの外壁には大小の凹凸模様があり、そのような個所は塗り残しが出やすく、どんなに熟練した職人でも外壁のような大きな面積を一切塗り残しなく作業するのは至難の業です。
その塗り残した個所は1回塗り仕上げになるので、同色塗装で塗り残した個所が多数あると、塗装耐久性に問題が出ます。

上塗りの塗り残し↑中塗りの色が違うので、ハッキリ塗り忘れが見つかります

中・上塗り別色塗装の場合、塗り残しが出てもその部分が別色のため確実に気づくことが出来ます。
結果、塗り残しのない確実な上塗りを行えます。

 理由その2 【上塗り隠ぺい力確保のための低希釈率】です。

別色塗装を行うためには、「上塗り作業で中塗りの色が透けないようにする」【塗料の隠ぺい力】を意識する必要があります。隠ぺい力は基本的に、薄い色を濃い色で隠ぺいすることになりますが、その際、塗料の希釈剤(シンナーまたは水)を配合しすぎると、濃い色でも薄い色を隠すことが出来なくなり、下の色が透けてしまいます。希釈剤を多く入れると塗装効率が上昇し、早く多くの面積を塗装出来るのですが、その代償として隠ぺい力は低下し、上塗り塗装時に中塗りの色が透けて、仕上げられなくなります。

 

隠ぺい力のとても低い緑色を塗る

別色塗装で上塗りを確実に仕上げるには、必然的に【濃い塗料をたっぷり塗る】必要があります。
薄めた塗料をうっすら塗装しても仕上げられる(仕上がったように見える)同色塗装と比較して、耐久年数に数年単位で差が出るほど塗料性能が左右される重要なポイントです。

 

 

 

 

 

 

理由その3  【お客様が中・上塗りと2回塗ったことが確認できる】です

別色中塗り
  ⇒お客様が指定された上塗り色に対して色調を変えて調色し、別色にした中塗り塗料色
指定上塗り
  ⇒お客様との打ち合わせにより決定した、上塗り塗料色

と、別色塗装では色が2回変わるので中塗り、上塗りを塗ったことが一目瞭然です。これはお客様サイドから見て大変意味があることです。
※価格が異常に安い塗装工事では、目立つ建物正面のみ中・上塗りをし、残りの3面は上塗りのみという手抜き工事も発生しています。

見積り段階で信頼をいただくことは大切ですが、それ以上に実際の作業を見て納得・安心して更に信頼を頂けることが1番と考えています。

一目瞭然で中塗りと上塗りがわかります

 

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