解説<3>

上塗りシリコン塗料の性能が高ければ【良い屋根塗装】となるか?

 

屋根トタン素地はスチール(鉄)なので、昼と夜の寒暖差から金属が伸び縮みする熱収縮運動が発生したり、壁面とは比較にならないほどの強烈な紫外線に晒されたり、冬期間の積雪により凍結融解作用で水没しているのと同じような状態になり、塗装環境としては非常に過酷な環境に晒されていると言えます。

平屋根は冬期間積雪します

平屋根は冬期間積雪します

水没している状態の屋根

気温の上下で凍結融解を繰り返し、水没しているのと同等の過酷な環境

更に雪や氷が屋根表面を滑落する際にはとても大きなエネルギーが発生し、その力で鉄製の雪止め金具を押し曲げ、塗装面を削ることもあります。

雪氷の力で金具が外れてしまいます

雪氷の力で雪止め金具が外れてしまいます

雪止め金具が変形

頑丈な雪止め金具が変形してしまうほど

下地処理が悪いと滑落で塗膜が剥がれ落ちます
雪氷が滑雪する際には、下地処理の悪い塗装は剥がれ落ちます

屋根塗装では、表層を保護する上塗り塗料の性能も重要ではありますが、塗料の性能だけでその過酷な環境に対応できるわけではなく、どのような作業工法で【いかにして塗装耐久性と密着性を上げることができるか】が最も重要となるので、上塗りシリコン塗料の性能が高いだけでは【良い屋根塗装】とはなりません。

 

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