⑦軒天井塗装
屋根が太陽光の熱を受け、その熱が建物内部に直接影響しないように天井裏という空間があり、天井裏に溜まった熱気を外部に逃がす役割を担うのが軒天井です。
真夏の炎天下では軒天井の有孔ボードから、髪を乾かすドライヤーと同等では?と感じてしまう程の熱風が吹き出しています。
安易に塗装すると、上記の影響から高温になり膨張した熱気が塗膜を押し出し、数年も経たないうちにボロボロに剥がれてしまうことがあります。
特殊な環境の影響で軒天井の既存塗膜劣化が進み、深部まで粉化してしまった塗膜が残っていると、その上に塗装しても延々と塗膜剥離が発生し続けることになります。
塗装前に粉化塗膜を高圧水洗浄で確実に除去するのと同時に、軒裏通気用の有孔ボードの数を確認し、通気不足が疑われる場合は平板を有孔ボードに交換します。これにより通気量を確保できるようになり、塗膜剥離が解消される場合があります。
粉化塗膜は高圧水洗浄で除去します | 完全に除去できました |
下地処理をしっかり行ってから、軒天井板の基材に深く浸透して密着する低粘度弱溶剤系のエポキシシーラーを下塗りに使用することで、剥離を止めることが出来ます。
軒天井塗装は、塗膜剥離という問題が発生しやすく施工が難しい部位になります。