塗膜剥離、サビの再発を防ぐ下地処理とは?
いきなりですが、「北海道のトタン屋根塗装の下地処理として何をイメージされますか?」と聞かれた場合、高圧水洗浄作業をイメージされる方が多いのではないでしょうか?
しかし下地処理としては、いくら高圧水といっても水圧のみに頼るのには限界があります。車を所有される方であればご経験がおありだと思いますが、洗車場に設置されている高圧水を使っても表面の泥と埃くらいしか取れず、スポンジで擦ってようやくこびりついた泥汚れのみが取れる程度の効果しかないのが、下地処理としての高圧洗浄の限界です。
ましてや自動車より厳しい環境下にある屋根は、さらに強力に付着物がこびり付いているとお考え下さい。
そのこびり付いた粉化塗膜(チョーキング層)、変質塗膜、その他付着物を削り落とし、密着性の良い下地を作るには高い労力が必要となります。
下地処理作業の労力比は下図のようになります
必要時間 | 労力比 | |
高圧水洗浄 | 約0.3人工 | 1 |
研磨タワシやワイヤーブラシ | 約0.3人工 | 1 |
手作業での研磨 | 約1.5人工 | 5 |
※1人工=8時間で計算
労力が軽い研磨タワシやワイヤーブラシでは隅々までの研磨は難しいので、簡易的な下地処理としての位置づけになります。
上の表のように研磨紙による手作業研磨は、高圧水洗浄や簡易下地処理と比較して5倍以上の労力が必要な作業です。
重要性の高くないものに多くの労力を割くと作業コストが上がり費用対効果が下がりますが、屋根トタンの塗り替え作業において、手作業による下地処理は労力以上の効果が現れる、非常に費用対効果の高い重要作業です。
研磨紙を使った手作業による下地研磨処理が、どのように優れているかをご説明します。
屋根トタンのハゼ折り返し部位には、必ずと言っていいほど埃や泥が詰まっています。
折り返し部位の清掃・研磨作業が不十分だと、塗膜剥離が発生しやすくなるので要注意箇所です。
サンドペーパーには柔軟性があり、どんな形状にも対応できます。
研磨作業にはごみを除去するほかにも、既存下地に細かい傷をつけることによってその傷が塗料の足掛かりとなり、塗料の密着性を大きく向上させる役割があります。
屋根塗装は下地処理で価値が決まるといっても過言ではありません。
グリーンペイントでは手間をしっかりかけた確実な下地処理を行っています。